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お知らせ

システムの動作原理を知る機会を

 

先日、大手自動車研究機関である、(一財)日本自動車研究所(以下JARI様と略します)の若手所員様向けにCAN(Controler Area Network)計測技術の講習会を実施いたしました。

CANと言いますと、自動車の電装部品をネットワークで繋ぎ、走行制御・安全制御・インフォティメント・コネクトサービスなどの電子制御技術の要となるシステム・技術であり、国際規格(ISO 11898)にて規定されております。

JARI様では、自動車メーカ、部品サプライヤよりCANデータの計測・解析を受託される機会が多い旨、伺っておりますが、
大半の場合、取得するCANデータのビットアサイン(ID,Byte,bit,LSB,Offsetなどを規定した仕様書)を提示されており、
これらが記述された設定ファイルを読み込ませて、CANデータを取得する作業が行われていました。

今回の講習では、
CANの技術特性を活用した、CAN計測のノウハウを座学で講義するとともに、
一台の車両(型式の古い車両)を用意して、CANデータのビットアサインを一切提示せずに、取得したいCANデータ(物理データ)を正確に抽出する課題に取り組んでもらいました。

かなりスパルタ的な内容ですが、私が自動車メーカ在籍時代に、競合車のベンチマークとして幾度となく取り組んでいました。
※現在のクルマはサイバーセキュリティ対策が施されているため、必要以外のCANデータを取り込めない仕様になっております。

所員の皆さまは最初、計測器のセッティングやCANデータの取得に大変苦労されていましたが、実際に計測器を操作していくうちに、計測から解析までの一連の流れを体得できたようです。作業中、沢山の質問をいただき、大変積極的に取り組んでいらっしゃいました。

 

この研修を通じて、所員の皆さまに置かれまして、色々な気づきと今後の自身の仕事における課題発見ができたのでは、と考えております。
大変有意義な一日となりました。