
昨日になりますが、弊社が参加しているWG『安全コンセプト記法研究会』の公開カンファレンス2025が無事終了しました。
ご聴講頂いた皆さま、誠にありがとうございました。
今年度は、年々複雑化している自動車電装システム開発において、DXを活用した大幅な高効率化・高精度化の必要性が急激に増しています。
当研究会では、『モデルベース機能安全』(mbFS)と称して、MBSEを利活用した自動車機能安全開発の高効率化・高精度化を行い、自動車電装システム開発をハイスピ―ドで進める目的で活動に取り組んできました。
機能安全開発ではISO 26262にあるような体系・ルールが定められていますが、従来の『人』中心の活動から『コンピュータ』の能力を大幅に取り入れた活動とするために、オントロジー(=情報の意味を定義するための概念・仕組み)によって、人の活動をコンピュータが理解できる仕組みを作ってあげることが必要になります。新しいSCDL(V2.0)は従来のASAM SCDL V1.6.0に対して、上記内容を機能安全に取り入れたものとなっています。
また、自動車電装システムの安全には機能安全の他、SOTIF、サイバーセキュリティもございます。限られた新型車の開発期間の中で3安全に活動を高効率に進めるには、それぞれの開発連携も重要なトピックになります。今回のカンファレンスでこれらに対しても画期的な成果を示すことができたと考えております。
日本の基幹産業は『自動車』であり、日本の経済を支えているのは紛れもない事実です。その中で米・中国の新興企業の台頭が著しい状況下、日本の自動車産業も従来の良い部分は残しつつ、様々な場面において変革が必要となってきています。その変革の手段としてDX・MBSEがあらゆる現場で使われ、産業の発展に大きく寄与できると大変嬉しく思います。
